倉庫を所有していると、毎年届く固定資産税の納税通知書。
「この金額、本当に合っているのか」
「住宅より高い気がするけど、なぜだろう」
そう感じている方は少なくないはずです。
倉庫の固定資産税は、住宅用地のような軽減措置が適用されないため、同じ広さの土地でも住宅より税額が高くなる傾向があります。
さらに、建物だけでなくクレーンやキュービクルなどの設備にも課税されるため、「思った以上に払っている」という状態が生まれやすいのです。
この記事では、倉庫・工場にかかる固定資産税の仕組みから計算方法、評価額の調べ方、そして税負担を減らす具体的な方法までまとめました。
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【倉庫の固定資産税の仕組み】何に、いくらかかるのか
倉庫にかかる固定資産税は、住宅とは異なる点がいくつかあります。まず全体像を押さえておきましょう。
倉庫にかかる固定資産税は「建物」「土地」「償却資産」の3つ
倉庫の固定資産税は、1つではありません。
建物、土地、償却資産の3つに分かれて、それぞれ別々に課税されます。
建物は倉庫そのもの(屋根・壁・基礎を持つ構造物)に対する課税です。
土地は倉庫が建っている敷地に対する課税。
そして見落とされがちなのが償却資産で、倉庫の中に設置されている事業用の設備・機械に対して課税されます。
- 天井クレーン
- 動力電源(キュービクル)
- フォークリフト
- 冷凍冷蔵設備
上記のような、取得価額が150万円以上の事業用設備は償却資産として申告が必要です。
工場を所有している場合は、この償却資産の税額がかなりの金額になることがあります。
倉庫の敷地には住宅用地の特例が使えない
住宅より倉庫の方が固定資産税が高い気がする…
理由は明確で、倉庫の敷地には「住宅用地の特例」が適用されないからです。
住宅用地の特例とは、居住用の建物が建っている土地の固定資産税を軽減する制度です。
200㎡以下の部分は課税標準が1/6に、200㎡を超える部分は1/3に軽減されます。
しかし、倉庫や工場は居住用ではないため、この特例が適用されません。土地の固定資産税は更地と同じ水準で課税されます。
| 住宅用地 | 倉庫・工場の敷地 | |
|---|---|---|
| 固定資産税の軽減 | あり(最大1/6) | なし |
| 都市計画税の軽減 | あり(最大1/3) | なし |
| 結果 | 土地の税額が大幅に安い | 更地と同じ税額がかかる |
同じ面積・同じ路線価の土地でも、住宅が建っている場合と倉庫が建っている場合では、土地にかかる固定資産税に数倍の差が出ることがあります。
固定資産税がかかる倉庫・かからない倉庫の違い
すべての倉庫に固定資産税がかかるわけではありません。
課税対象となるかどうかは、以下の3つの要件をすべて満たすかどうかで判断されます。
| 要件 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 外気分断性 | 屋根と3方向以上の壁で外気を遮断している | 壁が2面しかないカーポート → 非課税 |
| 土地定着性 | 基礎工事やアンカーで土地に固定されている | ブロックの上に置いただけ → 非課税 |
| 用途性 | 居住・作業・貯蔵など何らかの用途に使える | 物を保管できる状態 → 課税 |
コンクリートブロックの上に置いただけの簡易物置や、基礎工事をしていない小型の物置は、土地定着性がないため課税対象にならないケースが多いです。
一方、基礎付きの鉄骨造倉庫や、アンカーボルトで固定されたプレハブ倉庫は課税対象になります。
なお、課税対象かどうかの最終判断は市区町村の固定資産税担当課が行います。
判断に迷う場合は、設置前に自治体の窓口に確認しておくと確実です。
倉庫の固定資産税の計算方法と具体的な税額の目安
固定資産税の仕組みが分かったところで、実際にいくらかかるのか、計算方法を解説していきます。
計算式は「課税標準額 × 1.4%」
倉庫の固定資産税の計算は、建物も土地もシンプルな式で求められます。
固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%(標準税率/地方税法第350条)
都市計画税 = 課税標準額 × 最大0.3%(市街化区域内のみ/地方税法第702条の4)
※固定資産税率は自治体によって1.4%を超える超過税率が設定される場合があります。正確な税率は納税通知書または市区町村窓口で確認してください。
※都市計画税は市街化調整区域・非線引き区域には課税されません。
課税標準額は、原則として市区町村が定める「固定資産税評価額」と同じです。
この評価額は、実勢価格(市場で売買される価格)の70%前後が目安になります。
倉庫は住宅用地の特例が適用されないため、土地の課税標準額は評価額がそのまま使われます。
建物も同様に、軽減措置は基本的にありません。
📋 計算例(土地評価額2,000万円・建物評価額1,000万円の倉庫)
土地の固定資産税:2,000万円 × 1.4% = 28万円
土地の都市計画税:2,000万円 × 0.3% = 6万円
建物の固定資産税:1,000万円 × 1.4% = 14万円
建物の都市計画税:1,000万円 × 0.3% = 3万円
合計:年間約51万円(固定資産税42万円 + 都市計画税9万円)
この金額は使用の有無に関係なく、倉庫を所有している限り毎年発生します。
【評価額の調べ方】納税通知書と固定資産課税台帳
自分の倉庫の固定資産税評価額を確認する方法は、主に2つあります。
1つ目は、毎年届く納税通知書に同封されている「課税明細書」を見ることです。
課税明細書には、土地・建物それぞれの所在地、面積、評価額、課税標準額、税額が記載されています。
手元にあればこれが最も簡単な方法です。
2つ目は、市区町村の窓口で「固定資産評価証明書」または「固定資産課税台帳」の閲覧を請求することです。
納税通知書が手元にない場合や、より詳しい情報が必要な場合に利用します。
請求には本人確認書類が必要で、手数料は1通数百円程度です。
なお、建物の固定資産税評価額は築年数に応じて下がっていきます。
これは「経年減点補正率」という仕組みによるもので、建物の構造(木造・鉄骨造・RC造など)に応じた耐用年数に基づいて評価額が逓減します。
ただし、評価額が際限なくゼロになるわけではなく、最低値として再建築価格の20%が下限に設定されています。
固定資産税評価額は3年ごとに見直されます(「評価替え」と呼ばれます)。
直近の評価替えは令和6年度(2024年度)で、次回は令和9年度(2027年度)です。
償却資産(設備・機械)の固定資産税も忘れずに
倉庫や工場の中に設置されている事業用設備にも、固定資産税がかかります。
これは「償却資産税」と呼ばれることもありますが、正式には固定資産税の一種です。
対象となるのは、取得価額が150万円以上の事業用の機械・設備です。
具体的には、天井クレーン、キュービクル(受電設備)、フォークリフト、冷凍冷蔵設備、棚・ラック類、照明設備などが該当します。
償却資産は、毎年1月31日までに市区町村へ申告が必要です。建物や土地と違って、自治体から通知が届くのではなく、所有者自身が申告する仕組みのため、申告漏れが起きやすい点に注意してください。
税額の計算は建物・土地と同じく「課税標準額 × 1.4%」ですが、課税標準額は取得価額から減価償却を差し引いた残存価額をもとに算出されます。
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倉庫の固定資産税の負担を減らす3つの方法
倉庫の固定資産税には住宅のような大幅な軽減制度がないため、「非課税にする」のは現実的ではありません。
ただし、負担を実質的に軽くする方法は3つあります。それぞれの効果とコストを整理します。
| 方法 | 固定資産税への効果 | 手残りへの影響 | 手間・リスク |
|---|---|---|---|
| 評価額の見直し | 税額が直接下がる | 改善(支出減) | 申出手続きが必要 |
| 賃貸・サブリース | 税額は変わらないが収入で相殺 | 大きく改善(収入増) | サブリースなら管理不要 |
| 売却 | 支払い自体がなくなる | 一時収入(以後ゼロ) | 資産を手放す |
評価額が実態と合っているか確認する
固定資産税の税額は評価額で決まります。つまり、評価額が実態より高ければ、税金を余計に払っている可能性があるということです。ありがちなのは、老朽化が進んでいるにもかかわらず、評価額が高止まりしているケース。
建物の評価は3年ごとの評価替えで見直されますが、個別の劣化状況が十分に反映されていないこともあります。まずは、課税明細書に記載されている評価額と建物の実態を照合してみてください。
明らかに建物の状態が悪いのに評価額が下がっていない場合は、市区町村の固定資産税担当課に問い合わせる価値があります。
なお、評価額に納得できない場合は、評価替えの年度に「審査申出」を行う制度があります。固定資産評価審査委員会に対して評価額の見直しを求めるもので、自治体の窓口で手続きできます。
賃貸に出して、固定資産税を賃料収入で相殺する
固定資産税そのものを減らすのが難しいなら、賃料収入で上回るという発想があります。
倉庫を賃貸に出せば、毎月の賃料収入から固定資産税を支払うことができます。
年間51万円の固定資産税がかかる倉庫でも、月額10万円の賃料が入れば年間120万円。
税金を差し引いても約70万円の手残りになります。
ただし、自分で借主を探して管理する場合は、空室期間や滞納リスク、管理の手間が発生します。
管理に時間を割けない場合は、サブリース(一括借り上げ)を利用することで、管理業務をゼロにしながら安定した賃料収入を得る方法もあります。
固定資産税を「減らす」のではなく「収入で上回る」。使っていない倉庫を持っている方にとって、この発想の転換が最大の節税対策になり得ます。
使わないなら売却も選択肢|持ち続けるコストを計算する
賃貸に出す予定がなく、今後も自分で使う見込みがないなら、売却して固定資産税の支払い自体を止めるのも合理的な選択肢です。
判断の目安として、固定資産税の10年分と売却想定価格を比較してみてください。
年間50万円の固定資産税なら、10年で500万円。修繕費や管理コストを加えれば、持ち続けるコストはさらに膨らみます。
売却価格がこの金額を上回るなら、早期に売却した方が経済的に有利です。また、建物の老朽化が進めば解体費用が発生する可能性もあります。
木造・鉄骨造の倉庫で坪3〜5万円が解体費の目安です。
「持っているだけでコストがかかり続ける」状態を早めに見直すことが大切です。
倉庫の固定資産税でよくある質問
Q. 使っていない倉庫でも固定資産税はかかりますか?
A. かかります。固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課税される税金で、使用の有無は関係ありません。空いていても、閉鎖していても、所有している限り毎年発生します。
Q. 倉庫を壊して更地にしたら固定資産税は安くなりますか?
A. 建物の固定資産税はなくなりますが、土地の固定資産税は変わりません。倉庫の敷地はもともと住宅用地の特例が適用されていないため、更地にしても土地の税額は増えも減りもしません。ただし、解体費用(坪3〜5万円)がかかる点と、更地のまま放置すると管理コストが別途発生する点に注意が必要です。
Q. 工場に残っているクレーンや設備にも税金がかかりますか?
A. 取得価額が150万円以上の事業用設備は、償却資産として固定資産税の課税対象です。天井クレーン、キュービクル、フォークリフトなどが該当します。毎年1月31日までに市区町村への申告が必要で、申告漏れがあると遡って課税される場合があります。
Q. 固定資産税の評価額が高すぎる気がします。どこに相談すればいいですか?
A. まずは市区町村の固定資産税担当課に問い合わせてください。評価額の根拠について説明を受けることができます。それでも納得できない場合は、評価替えの年度(直近は2024年度、次回は2027年度)に「審査申出」を行い、固定資産評価審査委員会に評価額の見直しを求めることが可能です。
まとめ
倉庫・工場にかかる固定資産税について、仕組み・計算方法・負担を減らす方法を整理しました。
倉庫の固定資産税は「建物」「土地」「償却資産」の3つに分かれて課税されます。住宅用地の特例が使えないため、同じ広さの土地でも住宅より税負担が大きくなる傾向があります。
税負担を減らす方法としては、評価額が実態に合っているかの確認、賃貸に出して賃料収入で相殺する方法、そして使う見込みがなければ売却するという3つの選択肢があります。
とくに、使っていない倉庫の固定資産税を毎年払い続けている状態は、早めに見直す価値があります。賃貸やサブリースで収入を得る方法も含めて、専門家に相談してみてください。
倉庫を賃貸に出した場合の所得税・消費税の取り扱いは、下記の記事で詳しく解説しています。
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